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パピー期にやらない方がいいこと|可愛い時期の習慣が一生を左右する

パピー期は、見ているだけで癒される特別な時間です。多少の失敗や甘えも「今だけだから」と許してしまいがちですが、この時期の経験や習慣は、その後の一生に大きな影響を与えます。良かれと思ってやっていることが、成長後の問題行動につながることも少なくありません。ここでは、パピー期に避けたい行動や考え方について整理します。
要求にすべて応えてしまう
鳴いたら抱っこ、吠えたらおやつ、ついてきたら必ず相手をする。パピーは学習スピードが速く、こうした対応を「ルール」として覚えていきます。その結果、成犬になっても要求が通らないと不安や苛立ちを感じやすくなります。
可愛い時期だからこそ、落ち着いている状態を評価することが大切です。
抱っこや接触に慣れさせすぎる
常に抱っこしている、寝るときも体を密着させるといった接し方は、安心感を与える反面、自立の機会を奪ってしまうことがあります。成長後、少しの距離にも耐えられず、不安が強くなるケースもあります。
安心できる寝場所を作り、ひとりで過ごす時間も自然に取り入れていくことが重要です。
社会化を「慣れさせればいい」と考える
社会化期は大切ですが、無理に人や犬に会わせることが正解とは限りません。怖がっているのに抱き上げて近づける、逃げ場のない状況に置くと、恐怖体験として記憶されることがあります。
量よりも質を意識し、「安心できた経験」を積み重ねることが大切です。

叱って理解させようとする
失敗したときに強く叱ると、パピーは何を間違えたのか理解できず、不安だけが残ります。結果として、人の反応を気にしすぎる、萎縮した性格になることもあります。
教えるべきなのは「してはいけないこと」より、「どうすればいいか」です。
生活リズムを曖昧にする
パピー期は体内リズムを作る大切な時期です。食事、遊び、休息の時間が日によって大きく変わると、落ち着きにくい犬になりやすくなります。
完璧でなくても構いませんが、ある程度の規則性を意識することで、安心感が育ちます。
刺激を与えすぎる
可愛いからといって、常に構う、音やおもちゃで刺激し続けると、興奮しやすくなります。パピーにも「何もしない時間」「静かに過ごす時間」が必要です。
落ち着いて過ごす経験が、将来の安定につながります。
できないことを焦る
トイレ、留守番、散歩など、できないことに焦ると、飼い主の緊張が伝わります。パピーは未完成で当たり前の存在です。成長のスピードには個体差があり、比較は不安を増やすだけです。

まとめ
パピー期は「教え込む時期」ではなく、「土台を作る時期」です。可愛いからこそ、長い目で見た関わり方が求められます。今の楽さより、将来の安心を選ぶことが、結果的に犬と飼い主の両方を幸せにします。焦らず、穏やかな経験を積み重ねていきましょう。
それでも犬は、あなたを信じて待っている
犬と暮らす毎日は、特別な出来事の連続ではありません。
ごはんを用意して、散歩に出て、名前を呼んで、頭をなでる。
それだけの、何気ない日々です。
けれど犬にとって、その一日一日は、あなたと生きる「かけがえのない一生」です。
「犬の十戒」には、こんな言葉があります。
「私の生涯はだいたい10年から15年。あなたと別れるのは、何よりも辛いこと…。
私と暮らす際は、どうか別れのことを念頭において下さい。」
私たちが忙しさに追われている間にも、犬は今日という一日を、
あなたと過ごせるかどうかだけを基準に生きています。
叱られた日も、うまくいかなかった日も、犬は「それでもあなたが好きだ」という気持ちを手放しません。
落ち着きがない、言うことを聞かない、触られるのを嫌がる。
そんな姿を見ると、つい「困ったな」と思ってしまうかもしれません。
でも犬は、わざと困らせているのではありません。
うまく言葉にできない不安や痛みや寂しさを、体と行動で必死に知らせているだけなのです。
「私が言うことを聞かないと言って怒る前に、なにか原因があるのではないかと考えてみて下さい」
――十戒の8番は、いつも私たちに“見る順番”を教えてくれます。
私は、特別養護老人ホームでセラピードッグの訪問に関わっていました。
認知症が進み、表情もなく、手もほとんど動かない方が、
犬がそっと近づくと、ゆっくりと手を伸ばし、毛をなでる。
そして、何も語らず、ただ静かに涙を流される――
そんな光景を、私は何度も目にしました。
犬は言葉を使わずに、人の心の一番奥に触れてしまう存在なのだと、
そのたびに胸がいっぱいになりました。
そして、十戒の最後にはこう書かれています。
「『もう見てはいられない』『私はここにいたくない』と言わず、
私が旅立つその時まで、どうか一緒にいて下さい。
あなたに寄り添っていると、私はうんと安らかでいられるのです。
あなたを愛しているのですから。」
犬は最後の瞬間まで、あなたの声を探し、あなたの匂いを頼りにしています。
それでも犬は、弱った自分より、あなたの気持ちを心配します。
犬と暮らすということは、楽しい時間だけでなく、老いも、弱りも、別れも、引き受けるという約束です。
それでも犬は、あなたを責めることなく、ただ信じて、待って、寄り添い続けます。
犬の一生は短い。だからこそ、今日なでる手を大切にして下さい。
今日呼ぶ名前を、少しだけ優しくして下さい。
それが、犬にとっては、世界のすべてなのです。

