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犬が急にテンションが低くなる理由|元気がないように見える本当の原因

遊びに誘っても反応が薄い、表情が乏しい、以前ほどはしゃがない。そんな変化があると、「具合が悪いのでは」「歳をとったのかな」と心配になります。しかし、犬のテンション低下は、病気や老化だけが原因とは限りません。日常の中にある見えにくい要因が関係していることも多くあります。
心が疲れている状態
刺激の多い生活や、我慢が続く環境では、犬の心は知らないうちに疲れていきます。その結果、感情の起伏が小さくなり、テンションが低いように見えることがあります。
元気がないのではなく、「これ以上動かなくていいように抑えている」状態のこともあります。
期待に応え続けた反動
遊びやトレーニング、散歩など、常に期待される生活が続くと、犬は無意識に気を張り続けます。その反動として、ある時期から反応が鈍くなることがあります。
頑張っていた分、休もうとしている可能性もあります。

刺激の質が合っていない
たくさん動かしているのに楽しそうに見えない場合、刺激の内容が犬に合っていないことがあります。激しすぎる遊びや、緊張を伴う環境では、満足より疲労が残りやすくなります。
量より質が、テンションに影響します。
安心できる時間が足りない
犬がリラックスできる時間や場所が不足していると、感情表現が控えめになります。安心できない状態では、喜びも外に出にくくなります。
テンションの低さは、防御反応であることもあります。
体の微細な不調
大きな症状がなくても、軽い不快感や違和感があると、犬は活動を控えるようになります。テンションの低下が続く場合、行動量や睡眠の質も合わせて観察する必要があります。
元気の有無は、表情だけでは判断できません。
環境や関係性の変化
家族構成の変化、生活リズムのズレ、飼い主の忙しさなどは、犬の感情に影響します。以前と同じように甘えたり遊んだりしなくなることがあります。
距離ができたのではなく、様子を見ている段階のこともあります。
無理に元気にさせようとしない
テンションが低いからと無理に遊ばせたり、盛り上げようとすると、犬には負担になることがあります。まずは安心して過ごせる時間を確保することが大切です。
回復は、静かな時間から始まります。

まとめ
犬が急にテンションが低くなるのは、性格や老化だけが原因ではありません。心の疲れ、刺激のズレ、安心不足など、日常の積み重ねが影響していることが多くあります。元気にさせようと頑張る前に、今の生活が回復できる内容かを見直すこと。それが、犬本来の表情を取り戻す一番の近道になります。
それでも犬は、あなたを信じて待っている
犬と暮らす毎日は、特別な出来事の連続ではありません。
ごはんを用意して、散歩に出て、名前を呼んで、頭をなでる。
それだけの、何気ない日々です。
けれど犬にとって、その一日一日は、あなたと生きる「かけがえのない一生」です。
「犬の十戒」には、こんな言葉があります。
「私の生涯はだいたい10年から15年。あなたと別れるのは、何よりも辛いこと…。
私と暮らす際は、どうか別れのことを念頭において下さい。」
私たちが忙しさに追われている間にも、犬は今日という一日を、
あなたと過ごせるかどうかだけを基準に生きています。
叱られた日も、うまくいかなかった日も、犬は「それでもあなたが好きだ」という気持ちを手放しません。
落ち着きがない、言うことを聞かない、触られるのを嫌がる。
そんな姿を見ると、つい「困ったな」と思ってしまうかもしれません。
でも犬は、わざと困らせているのではありません。
うまく言葉にできない不安や痛みや寂しさを、体と行動で必死に知らせているだけなのです。
「私が言うことを聞かないと言って怒る前に、なにか原因があるのではないかと考えてみて下さい」
――十戒の8番は、いつも私たちに“見る順番”を教えてくれます。
私は、特別養護老人ホームでセラピードッグの訪問に関わっていました。
認知症が進み、表情もなく、手もほとんど動かない方が、
犬がそっと近づくと、ゆっくりと手を伸ばし、毛をなでる。
そして、何も語らず、ただ静かに涙を流される――
そんな光景を、私は何度も目にしました。
犬は言葉を使わずに、人の心の一番奥に触れてしまう存在なのだと、
そのたびに胸がいっぱいになりました。
そして、十戒の最後にはこう書かれています。
「『もう見てはいられない』『私はここにいたくない』と言わず、
私が旅立つその時まで、どうか一緒にいて下さい。
あなたに寄り添っていると、私はうんと安らかでいられるのです。
あなたを愛しているのですから。」
犬は最後の瞬間まで、あなたの声を探し、あなたの匂いを頼りにしています。
それでも犬は、弱った自分より、あなたの気持ちを心配します。
犬と暮らすということは、楽しい時間だけでなく、老いも、弱りも、別れも、引き受けるという約束です。
それでも犬は、あなたを責めることなく、ただ信じて、待って、寄り添い続けます。
犬の一生は短い。だからこそ、今日なでる手を大切にして下さい。
今日呼ぶ名前を、少しだけ優しくして下さい。
それが、犬にとっては、世界のすべてなのです。

