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犬の食糞を叱ってはいけない理由|やめさせる前に知っておきたい本当の背景

犬の食糞は、多くの飼い主が強いショックを受ける行動のひとつです。「どうしてそんなことをするの?」「すぐにやめさせたい」と感じ、思わず叱ってしまう人も少なくありません。しかし、食糞は単なる悪癖やいたずらではなく、犬なりの理由や背景が存在する行動です。叱ることで解決しようとすると、かえって問題が深刻化することもあります。
食糞は犬にとって不自然な行動ではない
人間の感覚では受け入れがたい行動ですが、犬にとって食糞は必ずしも異常な行為ではありません。野生下では、痕跡を消す、栄養を再利用する、環境を清潔に保つといった目的で行われることもあります。その名残が、家庭犬にも残っていると考えられています。
つまり、食糞そのものを「悪いこと」と決めつけるのは、人間側の価値観によるものだといえます。
パピー期によく見られる理由
子犬の時期に食糞が多いのは、好奇心が強く、何でも口に入れて確認する行動の延長であることが多いです。また、母犬が子犬の排泄物を処理する行動を見て育つため、それを真似しているケースもあります。
この時期の食糞は、成長とともに自然に減っていくことも多く、過剰に反応しすぎないことが大切です。

叱ることで起きやすい悪循環
食糞を叱られると、犬は「排泄物を見られると怒られる」と学習します。その結果、飼い主の目を盗んで急いで食べる、隠れて排泄するなど、行動がエスカレートすることがあります。これは、問題が改善したのではなく、見えにくくなっただけの状態です。
また、叱られることで不安が増し、ストレス行動として食糞が定着してしまうケースもあります。
栄養バランスや胃腸状態が影響することも
食糞の背景には、栄養が十分に吸収できていない状態が関係していることもあります。胃腸が弱っている、消化不良が起きている場合、便に未消化の成分や強い匂いが残り、それを本能的に口にしてしまうことがあります。
フードの量や内容、与え方を見直すことで、食糞が落ち着くケースも少なくありません。
退屈やストレスが原因になる場合
刺激が少ない生活や、留守番が長い環境では、退屈や不安が行動として表れやすくなります。食糞もそのひとつで、「やることがない」「気持ちが落ち着かない」状態の表現である場合があります。
散歩の質を上げる、嗅覚を使う遊びを取り入れるなど、日常の刺激量を見直すことが改善につながることもあります。
やめさせるためにできる現実的な対処
食糞対策として最も効果的なのは、叱ることではなく「できない環境を作る」ことです。排泄したらすぐに片付ける、目を離さない時間帯を意識するなど、物理的に機会を減らすことが重要です。
同時に、食事内容や生活リズム、ストレス要因を見直すことで、根本的な改善につながりやすくなります。

まとめ
犬の食糞は、叱ってやめさせるものではありません。行動の背景にある本能、成長段階、胃腸状態、ストレスなどを理解し、環境と日常を整えることが大切です。人間の感情で判断するのではなく、犬の立場で考えることで、無理なく改善への道が見えてきます。食糞は問題行動ではなく、犬からのサインとして受け止めていきましょう。
それでも犬は、あなたを信じて待っている
犬と暮らす毎日は、特別な出来事の連続ではありません。
ごはんを用意して、散歩に出て、名前を呼んで、頭をなでる。
それだけの、何気ない日々です。
けれど犬にとって、その一日一日は、あなたと生きる「かけがえのない一生」です。
「犬の十戒」には、こんな言葉があります。
「私の生涯はだいたい10年から15年。あなたと別れるのは、何よりも辛いこと…。
私と暮らす際は、どうか別れのことを念頭において下さい。」
私たちが忙しさに追われている間にも、犬は今日という一日を、
あなたと過ごせるかどうかだけを基準に生きています。
叱られた日も、うまくいかなかった日も、犬は「それでもあなたが好きだ」という気持ちを手放しません。
落ち着きがない、言うことを聞かない、触られるのを嫌がる。
そんな姿を見ると、つい「困ったな」と思ってしまうかもしれません。
でも犬は、わざと困らせているのではありません。
うまく言葉にできない不安や痛みや寂しさを、体と行動で必死に知らせているだけなのです。
「私が言うことを聞かないと言って怒る前に、なにか原因があるのではないかと考えてみて下さい」
――十戒の8番は、いつも私たちに“見る順番”を教えてくれます。
私は、特別養護老人ホームでセラピードッグの訪問に関わっていました。
認知症が進み、表情もなく、手もほとんど動かない方が、
犬がそっと近づくと、ゆっくりと手を伸ばし、毛をなでる。
そして、何も語らず、ただ静かに涙を流される――
そんな光景を、私は何度も目にしました。
犬は言葉を使わずに、人の心の一番奥に触れてしまう存在なのだと、
そのたびに胸がいっぱいになりました。
そして、十戒の最後にはこう書かれています。
「『もう見てはいられない』『私はここにいたくない』と言わず、
私が旅立つその時まで、どうか一緒にいて下さい。
あなたに寄り添っていると、私はうんと安らかでいられるのです。
あなたを愛しているのですから。」
犬は最後の瞬間まで、あなたの声を探し、あなたの匂いを頼りにしています。
それでも犬は、弱った自分より、あなたの気持ちを心配します。
犬と暮らすということは、楽しい時間だけでなく、老いも、弱りも、別れも、引き受けるという約束です。
それでも犬は、あなたを責めることなく、ただ信じて、待って、寄り添い続けます。
犬の一生は短い。だからこそ、今日なでる手を大切にして下さい。
今日呼ぶ名前を、少しだけ優しくして下さい。
それが、犬にとっては、世界のすべてなのです。

