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多頭飼いで起きやすいストレス|仲良しに見えても安心できない理由

多頭飼いはにぎやかで楽しそう、犬同士で遊んでくれるから留守番も安心。そんなイメージを持つ人は多いかもしれません。しかし実際には、多頭飼いだからこそ生まれるストレスも存在します。表面上は仲良く見えていても、犬の心の中では我慢や緊張が積み重なっているケースも少なくありません。
犬同士にも相性と距離感がある
犬は社会性のある動物ですが、誰とでも常に一緒にいたいわけではありません。性格、年齢、体力、テンションの違いによって、心地よい距離感はそれぞれ異なります。多頭飼いでは、その距離感が保てないことで、無言のストレスが生まれやすくなります。
一方が遊びたくて近づきすぎる、もう一方は静かに休みたい。こうしたズレが続くと、我慢している犬のストレスは蓄積していきます。
飼い主の無意識な扱いの差
飼い主にとっては平等に接しているつもりでも、犬から見ると扱いに差があると感じることがあります。声をかける順番、撫でる頻度、叱る回数など、些細なことが積み重なり、不満や不安につながることがあります。
特に、先住犬と後から迎えた犬の関係では、環境の変化に対する受け止め方に差が出やすく、ストレスを感じやすい傾向があります。
安心できる「一人の時間」が不足しやすい
多頭飼いの環境では、常に誰かの気配があります。それが安心につながる犬もいれば、逆に落ち着かないと感じる犬もいます。休みたいときに邪魔される、視線を感じるといった状況が続くと、心身の疲れが抜けにくくなります。
それぞれが静かに過ごせる場所を確保できていない場合、ストレスは表に出にくい形で進行していきます。
食事やおやつの時間に起こる緊張
食事やおやつは、多頭飼いにおいてトラブルが起きやすい場面です。直接的な奪い合いがなくても、「取られるかもしれない」という緊張感があるだけで、犬は落ち着いて食べられなくなります。
その結果、早食い、食欲不振、食後の体調不良などにつながることもあります。食事環境のストレスは、胃腸トラブルとして表に出やすい点にも注意が必要です。
遊びがストレスになることもある
犬同士の遊びは一見楽しそうに見えますが、必ずしも両者が同じ温度感とは限りません。片方が圧倒的に強い、しつこい、テンポが合わない場合、遊びが負担になることがあります。
逃げる、固まる、目をそらすといった行動が見られる場合、それは「もうやめたい」というサインかもしれません。

ストレスが行動や体調に現れるサイン
多頭飼いのストレスは、吠え、甘えの増加、食欲の変化、下痢や軟便、皮膚トラブルなど、さまざまな形で現れます。問題行動のように見えても、実は環境的なストレスが原因であることもあります。
「急に性格が変わった」と感じたときは、関係性や生活環境を見直すタイミングかもしれません。
多頭飼いで大切なのは「個」を尊重すること
多頭飼いを安定させる鍵は、犬同士を仲良くさせることではなく、それぞれの犬が安心して過ごせることです。一頭ずつ向き合う時間を作る、個別に散歩に行く、休む場所を分けるなど、「一緒」と「別」を使い分けることが重要です。
無理に関係を深めさせようとせず、自然な距離感を尊重することで、結果的に穏やかな関係が築かれていきます。

まとめ
多頭飼いは楽しい反面、見えにくいストレスが生まれやすい環境でもあります。仲良く見えているから大丈夫と決めつけず、一頭一頭の様子を丁寧に観察することが大切です。それぞれの犬が安心できる環境を整えることで、多頭飼いはより穏やかで心地よいものになっていきます。
それでも犬は、あなたを信じて待っている
犬と暮らす毎日は、特別な出来事の連続ではありません。
ごはんを用意して、散歩に出て、名前を呼んで、頭をなでる。
それだけの、何気ない日々です。
けれど犬にとって、その一日一日は、あなたと生きる「かけがえのない一生」です。
「犬の十戒」には、こんな言葉があります。
「私の生涯はだいたい10年から15年。あなたと別れるのは、何よりも辛いこと…。
私と暮らす際は、どうか別れのことを念頭において下さい。」
私たちが忙しさに追われている間にも、犬は今日という一日を、
あなたと過ごせるかどうかだけを基準に生きています。
叱られた日も、うまくいかなかった日も、犬は「それでもあなたが好きだ」という気持ちを手放しません。
落ち着きがない、言うことを聞かない、触られるのを嫌がる。
そんな姿を見ると、つい「困ったな」と思ってしまうかもしれません。
でも犬は、わざと困らせているのではありません。
うまく言葉にできない不安や痛みや寂しさを、体と行動で必死に知らせているだけなのです。
「私が言うことを聞かないと言って怒る前に、なにか原因があるのではないかと考えてみて下さい」
――十戒の8番は、いつも私たちに“見る順番”を教えてくれます。
私は、特別養護老人ホームでセラピードッグの訪問に関わっていました。
認知症が進み、表情もなく、手もほとんど動かない方が、
犬がそっと近づくと、ゆっくりと手を伸ばし、毛をなでる。
そして、何も語らず、ただ静かに涙を流される――
そんな光景を、私は何度も目にしました。
犬は言葉を使わずに、人の心の一番奥に触れてしまう存在なのだと、
そのたびに胸がいっぱいになりました。
そして、十戒の最後にはこう書かれています。
「『もう見てはいられない』『私はここにいたくない』と言わず、
私が旅立つその時まで、どうか一緒にいて下さい。
あなたに寄り添っていると、私はうんと安らかでいられるのです。
あなたを愛しているのですから。」
犬は最後の瞬間まで、あなたの声を探し、あなたの匂いを頼りにしています。
それでも犬は、弱った自分より、あなたの気持ちを心配します。
犬と暮らすということは、楽しい時間だけでなく、老いも、弱りも、別れも、引き受けるという約束です。
それでも犬は、あなたを責めることなく、ただ信じて、待って、寄り添い続けます。
犬の一生は短い。だからこそ、今日なでる手を大切にして下さい。
今日呼ぶ名前を、少しだけ優しくして下さい。
それが、犬にとっては、世界のすべてなのです。

