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犬が「分離不安」になりやすい家庭の特徴|愛情が原因になることもある

留守番ができない、外出の準備を始めると落ち着かなくなる、帰宅時に過剰に興奮する。こうした行動は分離不安と呼ばれますが、「可哀想だから仕方ない」「甘えん坊な性格だから」と受け止められることも少なくありません。しかし実際には、分離不安は性格ではなく、生活環境や関わり方によって作られていくケースが多くあります。
常に一緒にいる時間が長すぎる
在宅時間が長く、犬と常に同じ空間で過ごしている家庭ほど、分離不安が起きやすい傾向があります。一緒にいること自体は悪いことではありませんが、「離れる経験」が極端に少ないと、犬は飼い主がいない状態を未知の不安として捉えてしまいます。
安心と依存は似ているようで、実は別のものです。
外出前後の過剰な関わり
出かける前に何度も声をかける、帰宅後にすぐ抱きしめるといった行動は、犬にとって外出を特別な出来事として強調することになります。その結果、「飼い主がいなくなる=大きな出来事」と認識し、不安が強まります。
淡々とした出入りの方が、犬は安心しやすくなります。

犬の不安にすぐ反応してしまう
不安そうに鳴く、ついてくるといった行動を見ると、つい構ってしまいたくなります。しかし、そのたびに反応していると、「不安になれば飼い主が戻ってくる」と学習し、不安行動が強化されてしまいます。
落ち着いている状態を評価する視点が重要です。
生活リズムが一定でない
外出時間が日によって大きく変わる家庭では、犬は先の見通しを持ちにくくなります。いつ戻るか分からない状態は、犬にとって強いストレスになります。
完全に同じでなくても、「だいたいの流れ」があることで安心感が生まれます。
ひとりで過ごす練習が足りない
分離不安は、突然起こるものではありません。ひとりで過ごす経験が少ないまま成長すると、ある日を境に強く表に出ることがあります。短時間でも、自分のスペースで落ち着いて過ごす経験が必要です。
ひとり時間は、孤独ではなく安心を育てる時間です。
刺激不足が不安を強める
留守番前に十分な発散ができていないと、エネルギーと不安が残ったままひとりになることになります。結果として、吠えや破壊行動につながることがあります。
体と頭の両方を使う刺激が、留守番の質を高めます。
分離不安は「愛情不足」ではない
分離不安は、愛情が足りないから起きるものではありません。むしろ、愛情が強すぎて距離の取り方が分からなくなっているケースも多くあります。
愛情と自立は、対立するものではなく、同時に育てていくものです。

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まとめ
犬の分離不安は、性格ではなく環境と関わり方によって作られることがほとんどです。一緒にいる時間を減らすのではなく、「離れても安心できる経験」を増やすことが大切です。ひとりで過ごせる力は、犬にとって一生の安心材料になります。愛情を注ぐことと、距離を育てること。その両方が、穏やかな関係を支えていきます。
